膿痂疹(とびひ)の原因と治療

膿痂疹(とびひ)

impetigo
膿痂疹(とびひ)

What is

膿痂疹(とびひ)とは?

膿痂疹(とびひ)とは?

膿痂疹(とびひ)とは、細菌の感染によって皮膚に水疱やただれなどの症状が現れる皮膚疾患です。
正式名称は「伝染性膿痂疹」といい、幼児や小児に多くみられます。
膿痂疹(とびひ)は皮膚の一部にできた水ぶくれやただれをかきむしった手を介して、同じ皮膚の症状が全身に広がっていきますが、その状況が家事が隣の家に飛び火していく様子に似ていることから、とびひとも呼ばれます。

膿痂疹(とびひ)の症状

膿痂疹(とびひ)の症状は、大きく分けて
2つあります。

水疱性膿痂疹

最初に赤みやかゆみを伴う水疱ができて、それが破れてただれ(びらん)になります。
水疱は、1~2mm程度の小さな水疱から、10cm程度の大きなものまで様々です。

お子様のとびひの多くはこのタイプで、黄色ブドウ球菌が原因です。
夏に多いのが特徴ですが暖房の普及で、冬でもみられることがあります。

痂皮性膿痂疹

最初に赤みやかゆみを伴う発疹ができて、それが破れてただれ(びらん)になり、その上にかさぶた(痂皮)ができます。
痂皮は、厚くて黄色っぽい色をしています。

化膿レンサ球菌が原因となるタイプで、熱が出たり、リンパ節が腫れたりすることも多いです。
季節・年齢に関係なくできます。

膿痂疹(とびひ)はどのように
発症するの?

膿痂疹(とびひ)の原因となる細菌は、主に黄色ブドウ球菌と溶血性連鎖球菌です。

これらの細菌は、健康な人の皮膚や鼻の中にも常在していますが、皮膚の表面に傷や湿疹があると、そこから感染して膿痂疹(とびひ)を発症します。
特に高温多湿の初夏から真夏に多く発症します。

Treatment

膿痂疹(とびひ)の治療法

膿痂疹(とびひ)は、細菌の感染によって皮膚に水疱やただれなどの症状が現れる皮膚疾患です。
幼児や小児に多くみられ、接触によってうつります。

治療には、初期の場合や部分的な場合には外用薬を用いますが、症状が重い場合や、水疱性膿痂疹の広範囲の発症などには内服薬を用います。

  • 内服薬

    膿痂疹(とびひ)の症状が重い場合や、水疱性膿痂疹の広範囲の発症などには、抗菌薬を5~7日ほど内服します。
    かゆみが強い場合にはかゆみ止めとして抗ヒスタミン薬の内服薬を用います。

  • 外用薬

    抗菌薬入りの外用薬(軟膏)には、黄色ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌に効果のあるものを用います。

    水疱性膿痂疹の初期には、抗菌薬入り軟膏を塗ることで、水疱の発生や拡大を抑えることができます。
    痒みが強い場合にはステロイド外用薬を使用することもあります。

Prevention

膿痂疹(とびひ)にならないように
するために

  • 手をよく洗い、爪は短めに切っておきましょう。
  • 毎日入浴し、清潔に保ちましょう。
  • 虫刺されや湿疹ができたらすぐに薬を塗るなどのケアをして、掻きむしらないように注意しましょう。
  • 鼻の中にはとびひの原因になる菌も潜んでいます。鼻をほじらないようにしましょう。
  • 抵抗力や免疫力が落ちないように、十分な睡眠と栄養摂取を心掛けましょう。

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