脂肪腫は、皮膚の下にできる良性の腫瘍で、皮下に発生する
できものの中で最も発生頻度が高いものになります。
脂肪腫も徐々に大きくなる傾向があり、大きいものでは15㎝ほどにまでになります。
脂肪腫は脂肪でできているので柔らかく、周囲の組織と被膜で分かれているため、指で押すと皮膚と関係なく動きます。
身体の各部に発生しますが、背中、肩、首などに多く、上腕やお尻、太ももなどのからだに近い方の手足に多くみられます。稀に顔や頭などにもできることがあります。
脂肪腫は長年サイズが変わらないことも多く、炎症を起こすことはほとんどないので放置されている方もいらっしゃいますが、徐々に大きくなってきたり痛みが伴う場合は切除することになります。
-
脂肪腫の原因
脂肪腫ができる原因やメカニズムは、まだ明確にはなっていません。
遺伝子の染色体異常、ストレス、患部への持続的な刺激や生活習慣などが関わっているともいわれますが、直接的な因果関係が明らかになっているわけではなく、何らかの理由で脂肪細胞が増殖して腫瘍になると考えられています。
-
脂肪腫の治療法
脂肪腫は手術でないと治ることはなく、ほとんどが日帰り手術で治療ができますが、筋肉に入り込んでいる場合などは、全身麻酔での手術が必要になります。
脂肪腫の大きさに皮膚を切開し、被膜を破らないように剥がして摘出します。
大きな脂肪腫の場合には脂肪吸引法も適応になることがあります。
耳垂裂(じすいれつ)とは、耳たぶの一部が割れている状態で、生まれつきの先天性耳垂裂と、ピアスなどが原因で耳たぶが切れてしまった後天性耳垂裂の2種類があります。
ピアス穴によるトラブルで来院されるケースが多いですが、ピアスによる耳垂裂の場合は保険適用外となります。
耳垂裂の手術方法
-
直線法
耳垂裂の裂けた部分に沿って皮膚を切り、再び縫い合わせる方法です。
切除する面積が小さいことから、耳たぶが小さくなりにくく、左右で差が出にくい方法になります。
-
Z形成術
裂けて離れた耳たぶの両者に小さな切り込みを入れ、角を入れ替えて縫合します。
傷の形がアルファベットのZの様な形となることからZ形成術と呼ばれます。
-
W形成術
裂けて離れた耳たぶの両者にジグザグの切開を加え縫合します。
直線の傷に比べてジグザグの傷は目立ちにくく、傷跡をできるだけ残したくない方には、Z形成術もしくはW形成術を行います。
腋窩とは、わきの下をいいます。つまり腋窩多汗症(えきかたかんしょう)とは、脇の多汗症のことをいいます。
わきの下は、もともと汗腺が多く、さらに精神的要因(緊張やストレスなど)や、気温や運動などの要因によっても影響を受けてとても汗をかきやすい部位です。
日本人の局所多汗症で悩む方で、腋窩多汗症に悩んでいる方はおよそ半数に達します。
また、多汗症には他の病気に伴う「続発性」の多汗症と、明らかな原因が存在しない「原発性」の多汗症の2種類があり、保険適用でのボトックス注射治療が可能なのは、原発性腋窩多汗症(えきかたかんしょう)で重度の場合になります。
2012年にボトックス注射による原発性腋窩多汗症の
治療が保険適応となりました。
詳細はこちら